4/3(日)
THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th ANNIVERSARY M@GICAL WONDERLAND!!!
出演させて頂きました
放送中のTVアニメ
「怪人開発部の黒井津さん」エルバッキー
「フットサルボーイズ!!!!!」陽菜
2009年に歌わせて頂いた『MACHINE DOLL』というイメージ曲があります。この曲は「機巧少女は傷つかない」という小説の曲として作られました。 この作品をクロスメディア的に盛り上げていこうというプロジェクトが立ち上がったのですが、その初代プロデューサーがTVアニメ「バカとテストと召喚獣」プロデューサーでもあるメディアファクトリー新田さんでした。私は当時から人見知りで、レコーディング当日も歌にのみ集中し、新田さんと会話を交わさなかったのを覚えています。 「機巧少女は傷つかない」クロスメディアはその後もイメージ曲・ドラマCD・ラジオ番組など幾つか展開したものの、そこで一旦お休みに。でも、新田さんとは2期まで続いた「バカとテストと召喚獣」シリーズで引き続いてご一緒させて頂きました。 昨年の秋、バカテス当時にお世話になった宣伝担当のミスティからのメールがありました。 「新田さんが地元に帰られる事になりました、病院に会いに来て下さいませんか」という内容でした。体調を崩してずっと入院されているとは聞いていました、嫌な予感を胸に病院に行き、知らされていなかった事を伺いました。 お体が辛そうな中、私と長い時間、お話をして下さいました。 その中で、どれだけ作品を愛していたか、どれだけ私達を好いて下さっていたか、どれだけ仲がよくてバカをやっていた私達に絆を感じ感謝しているか、どれだけ私を見守って下さっていたかを聞きました。 私が今年の1月から主役を務めさせて頂いた「閃乱カグラ」のアニメ化もとても喜んで下さって、絶対視ますと仰っていて。「機巧少女は傷つかない」も最後までやりたかったけど、信頼しているスタッフに託すと。そして帰って来たらまた私達とお仕事がしたいと仰っていました。 その時、はじめて2人きりで沢山お話したの。 私の事を心配してくださりながら、「そんなに色々な役が出来て歌も歌えるんだから、原田さんは大丈夫」と仰って下さった。2人で涙を流しながら、手を強く握って、長い間色々なお話をしました。 いくつか約束もしました。 その中のひとつに「機巧少女は傷つかない」の事もあります。 次の日、他のバカテスメンバーと3人で、また病院を訪ねました。 事情を話したら、お前もまた一緒に来いとたっつんが色々動いて言ってくれて。 その日は私の誕生日でした。カバンにつけていたミッキーとミニー、私がミッキーの誕生日と同じで、その日が11月18日だったのは本当に偶然だった。 「今日は私の誕生日で、ミッキーと同じ日生まれなんです。だからこれを差し上げます、よろしければ貰って下さい。このミニーとお揃いです。」と、ミッキーを新田さんにプレゼントしてレコーディングに向かい……その日が新田さんとの最後のご挨拶となりました。 片割れのミニーは、今も私のカバンについています。 そのあとのレコーディングに向かう途中、たっつんがケーキ屋さんに連れて行ってくれて「好きなの10個選べ」って買ってくれたの。それでスタジオで一緒にお誕生日のお祝いをしてくれた。私を元気付けてくれた。私は仲間に力を貰って、前を向いて歌う事ができたんだ。そんな仲間が、新田さんの仰った「バカテスの皆が築いた、本当のファミリーみたいな特別な絆」だったんだと思う。それを誇りに思うと仰っていたんだ。 文章をまとめる事をしやすいブログという形なのに、お話がまとまってないですね(苦笑)。何度も涙が出て来て、なかなか進まない。このブログ記事原稿を書き直すの、今日で何日目かな;でも、まとまってなくても拙くても、全部じゃなくても。最後まで書きますね。 新田さんに確認事項で2、3度お電話した事があります。 新田さんの着信歌は、最後まで私が歌った『MACHINE DOLL』でした。今でもアドレス帳にある電話番号にかけたら曲が流れて「はいもしもし」と出て下さる気がしてしまいます。だから、アドレスもこのまま。 まだこの先も、繋がっていたいから。 この事を書くかどうか迷いました。自分の心の中に残しておけばいいんだという意見もあって、その通りだとも思ったりした。でもこのほんの一部のお話でも、皆様の心にも作品の大きな存在としてこういう方がいらっしゃったんだよって伝えたかった。ラジオでも何度かお名前を出してたから、きっとご存知の方もいると思います。そしてこのタイミングでちゃんと触れようと思い、他の方にも相談し、今これを書いています。 遠い所に旅立たれたお話を聞いて泣き崩れた時の事も、今でも鮮明に覚えています。握りしめた手も。眼差しも。だから、もっと強くならなければいけないですよね。 TVアニメ化が決まった「機巧少女は傷つかない」には発足当初から関わらせて頂き、言い尽くせない様々な想いが詰まっています。この作品を、1人でも多くの方に「いいね」と言って頂けたら幸せです。あの方の愛も、色々な方の熱意も含めて、この気持ちが少しでも形になるように。 器用にもなれず上手く立ち回れないし、大人として褒められるような私でもないけれど。あなたが誇れる所まで行けたら、他がダメダメでも笑顔を向けてやって下さいね。 全然まとめられてないおかしな文章だけど…… 笑顔を感じられる様に。少しでも多く、約束、果たせるように。 Dear新田さん。 言葉にしきれない想いを、ここに。 原田ひとみ